「インプラント」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
一方でその意味を正しく説明できる人は少ないのではないでしょうか。
「インプラント」は、人工的に作製した材料や部品を体に入れる治療の総称を意味する言葉です。
実は、一般的に浸透している「歯」だけを対象とした言葉ではないのです。
そのため、歯に対して行うインプラントは正式には「歯科インプラント」、あるいは「口腔インプラント」と呼ぶのが正しいです。

そんな歯に対して行う「歯科インプラント」は、歯を失ってしまったあごの骨に対して体になじみやすい整体材料で作った歯根の一部あるいは全部を埋め込み、その土台の上にセラミックなどで作った人工歯を取り付けるのが一般的です。
その際に使用する部品は、あご骨の中に埋め込まれる部分である歯根部にあたる「インプラント体」と、そのインプラント体の上に取り付けられる「アバットメント」と、歯の部分に相当する「人工歯」の3つのパーツから構成されています。
その取り付けの際には、歯茎を切開し、あごの骨を調整する外科手術を行います。
そしてその手術方法には、一回法と二回法の2種類があります。

インプラントの手術方法である「一回法」と「二回法」の違いは、その名の通り行う手術回数にあります。
一回法では、インプラントを埋め込み、アバットメントを連結するまでの一連の外科手術を1回で終えてしまいます。

一方、二回法で行う外科手術は、2回です。
1回目の手術ではインプラントをあごの骨に埋め込み、一度歯茎を閉じてしまいます。
その後、インプラントと骨が結合するまで数か月待ち、しっかりと両者の連結が確認されてから2回目の手術を行います。
2回目の手術では、アバットメントの邪魔をするあごの骨を削った後、アバットメントを連結。
そしてこれら外科手術が完了して初めて人工歯作製に取り掛かる、というのが二回法の一般的な流れです。

そんな二回法のメリットは、現状の症状に対してほとんどのケースで対応できる点、感染のリスクが高い方でも低いリスクで治療を受けられる点などがあげられます。
特に、骨の量が少なく骨移植が必要な場合や骨が柔らかい方の場合は、一回法ではなく二回法で手術するのがおすすめです。
一方で、二回法のデメリットとしては、歯茎の切開を2回行うため身体への負担が重い点、工程が複雑で費用が比較的高くつく点などがあります。
逆に言うと、骨の量が十分あり、骨が硬く、かつ治療費用を抑えたい方は、一回法で手術すると良いでしょう。